トピックス
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「和食日和おさけと」では、日本酒への理解を深め、
日々の接客やご提案に活かすため、定期的に酒蔵見学研修を実施しています。
今回は、茨城県筑西市に蔵を構える「来福酒造」へ伺いました。
蔵内を巡りながら、日本酒造りに使用する酒米や洗米、圧搾といった各工程はもちろん、
スパークリング日本酒や焼酎、ワインなど、
来福酒造が手がける幅広い酒造りについても詳しくお話を伺いました。
今回ご案内くださったのは、来福酒造の吉川さま。
昨年に引き続き、来月開催の「おさけの会」にもご参加いただく予定です。
それぞれの設備がどのような役割を持ち、実際の酒造りの中でどのように使われているのか。
専門的な内容も一つひとつ丁寧に解説していただきながら、じっくりと蔵内を見学しました。

来福酒造は、1716年(享保元年)創業。
300年以上にわたり茨城県筑西市で酒造りを続ける酒蔵です。
原料となる米や酵母にこだわりながら、伝統的な酒造りと新しい技術の双方を取り入れ、
さまざまな日本酒を醸しています。
日本酒のほかにも焼酎やワイン、ブランデーなど幅広い酒類を手がけており、
蔵内にはそれぞれの酒造りに使われるさまざまな設備が並んでいました。
来福酒造では自家精米を行っており、
扱っている米の種類は20種類以上で、精米歩合違いで合わせると40種類前後あるそうです。
一般的な酒蔵では数種類程度を使用することも多いなか、
非常に多くの種類の米と向き合いながら酒造りを行っています。
もちろん、米は種類が違えば性質も異なります。
硬さや水分の吸いやすさ、割れやすさなど、一つひとつの米に個性があるため、
すべてを同じように扱えばよいわけではありません。
精米の際にも米の状態に合わせて機械の回転速度を調節し、
特に柔らかく割れやすい米は、できるだけ負担をかけないよう慎重に扱うそうです。
同じ「米を磨く」という工程でも、
原料の特徴を見極めながら細かく調整を重ねていることを知り、
酒米の種類による違いを改めて実感しました。

精米された米は、続いて洗米の工程へ進みます。
来福酒造では「MJP」と呼ばれる洗米機を使用。
通常であれば洗米を終えたところから浸漬へと移りますが、
来福酒造ではさらに丁寧に洗っているそうです。
特に大切にしているのが、
「どれだけ米をきれいに洗えるか」ということ。
さらに、麹造りに使用する「麹米」と、
醪に加える「掛米」では、それぞれ別の洗米機を使用。
同じ米を扱う工程でありながら、使用する米によって
設備まで使い分けていることに驚きました。
日本酒造りでは、発酵や麹造りといった工程に注目しがちですが、
その前段階となる洗米にも、酒質を支える細かな工夫が積み重ねられていました。
醪を日本酒と酒粕に分ける「上槽(圧搾)」の工程で使用される、
いわゆる「ヤブタ」と呼ばれる圧搾機も見せていただきました。
そこで印象に残ったのが、設備が非常にきれいに保たれていたこと。
酒造りに使用する設備を清潔に保つことは、
品質を守るための基本でありながら、とても重要なことです。
蔵内の設備の扱い方からも、来福酒造の丁寧な酒造りに対する姿勢を感じました。
単に新しい機械や設備を導入するだけではなく、
それをどのように扱い、どのように酒造りへ生かしていくのか。
蔵内を実際に歩いてみることで、一本のお酒が完成するまでに
数多くの細かな作業が積み重ねられていることを改めて知ることができました。

日本酒以外のお酒を造る設備についてもご紹介いただきました。
麦・芋・米を原料とした本格焼酎をはじめ、
プライベートブランドの商品として
焼き芋焼酎や栗焼酎なども製造しているそうです。
さらに、ワインやブランデー、ジンの製造も行っています。
さまざまな機械が並ぶなか、
思わず驚いたのがワインを搾るための設備。
精密な機械が数多く並ぶ蔵内で、なんと手動式。
実際にハンドルを動かして圧力をかけていく仕組みになっており、
日本酒造りとはまた違った設備を見ることができました。
今回の見学でもう一つ、特に興味を惹かれたのが、スパークリング日本酒の製造工程です。
来福酒造では、シャンパーニュの伝統的な製法と同じように、
瓶の中で二次発酵を行うスパークリング日本酒を製造しています。
瓶内二次発酵によって生まれた炭酸を閉じ込めたあと、
瓶内に残った澱を瓶口付近に集め、その部分を凍らせて取り除いていきます。
ネックフリーザーは、この瓶口部分を凍らせるために使われる設備です。
今回初めてその仕組みを詳しく知ることができ、非常に印象的な工程となりました。
来福酒造の「スパークリング STELLA NOVA」は、
世界最大級のワイン品評会「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2026」でも
ゴールドメダルを受賞しています。
こちらのお酒は、来月「和食日和おさけと」で開催するイベントでも乾杯酒としてご提供予定です!
実際の製造工程を知ったうえで味わう一杯は、また少し違った楽しみ方ができそうです。

見学後はもちろん、お待ちかねの試飲タイム。
ご自由にどうぞとケースに入った数々の日本酒が登場。
それぞれの造りや特徴を伺いながら、
各々気になるお酒を試飲させていただきました。



来福 特別純米 ネモフィラの花酵母 Baby Blue Eyes
来福酒造といえば「花酵母」を使った酒造りも
大きな特徴のひとつ。
Baby Blue Eyesはネモフィラの花から分離された
「花酵母」を使用した一本です。
りんごを思わせるような華やかさがありながら、
口当たりはやわらかく、
爽やかな酸味も心地よい味わい。
今回試飲させていただいたお酒の中でも、
個人的に一番好みのお酒でした。

今回の研修では、酒造りの工程を見学するだけでなく、それぞれの米が持つ性質の違いや、
その特徴に応じた設備の調整方法まで、
専門的なお話を数多く伺うことができました。
同じ機械を使っていても、
原料となる米や造りたい酒によって使い方は変わります。
一つひとつを見ると小さな違いに思える工程にも、
それぞれ明確な理由があり、
その積み重ねが一本の日本酒につながっていることを実感しました。
専門的な内容も多い研修でしたが、それぞれの機械の役割や使い方を実物を前にしながら
丁寧に説明していただき、とてもわかりやすく学ぶことができました。
酒米による性質の違い、設備の使い分け、そして細部まで手を抜かない酒造り。
今回学んだことを各店舗へ持ち帰り、これからのお酒のご案内やサービスにも生かしてまいります。
来月、「和食日和おさけと日本橋」にて、来福酒造をお招きしたイベントを開催いたします。
今回の蔵見学でご案内いただいた吉川さまにもお越しいただき、
蔵元のお話を伺いながら、来福酒造のお酒とお料理をお楽しみいただく予定です。
ありがたいことに、現在イベントは満席となっております。
たくさんのお申込みをいただき、誠にありがとうございます。
今回の研修で私たちスタッフが学んだ来福酒造の魅力を、
当日はみなさまにも存分にお楽しみいただければと思います。
ご参加予定のみなさま、どうぞ楽しみにお待ちください!